膵がんを見逃さない、専門的な2つの精密検査

膵臓はお腹の深い場所(胃の裏側)にあるため、通常の健康診断で行われる腹部エコー検査などでは、全体をくまなく確認することが難しい臓器です。 当サイトでご紹介する施設では、膵臓の小さな変化や、初期の膵がんを正確に捉えるために、主に以下の専門的な検査を行っています。

1. MRCP(磁気共鳴胆管膵管撮影)

〜お薬を使わず、横になるだけで膵臓の「管」を立体的に映し出す〜

  • どんな検査? 強力な磁石の力を利用するMRI装置を使って、膵臓の中を通る「膵管」や、胆汁の通り道である「胆管」の状態を立体的な画像にする検査です。

  • ここがポイント:早期発見のサインを見つける 膵臓に小さながんや「のう胞(水ぶくれ)」ができると、膵液の通り道である膵管が詰まって太くなることがあります。MRCPは、この「膵管のわずかな拡張(太さの変化)」を見つけるのに非常に優れています。

  • 患者さんの負担は? 基本的には造影剤(お薬)の注射や、内視鏡を入れる必要がありません。MRIのベッドに横になり、数十分の撮影を行うだけで済むため、お体への負担が非常に少ない(痛みのない)検査です。

2. EUS(超音波内視鏡検査)

〜胃の裏側から、至近距離で膵臓をミリ単位で観察する「早期発見の要」〜

  • どんな検査? 先端に「超音波(エコー)のセンサー」がついた特殊な胃カメラを使用します。口から内視鏡を入れ、胃や十二指腸の中から、すぐ裏側にある膵臓を直接エコーで観察します。

  • ここがポイント:1センチ未満の小さながんも捉える 体の表面から当てる一般的なエコー検査とは異なり、胃や腸の壁越しに「膵臓のすぐ目の前」から観察できるのが最大の特徴です。胃や腸のガス、お腹の脂肪に邪魔されないため、CTやMRIでも見つけにくい**「1センチ未満の極めて小さな初期の膵がん」**を発見できる可能性が最も高い検査とされています。

  • 患者さんの負担は? 通常の胃カメラよりも少し太い内視鏡を使用し、観察にも時間がかかりますが、基本的には鎮静剤(眠くなるお薬)を使ってウトウトしている間に終わります。痛みや苦しさを感じにくいよう配慮されています。


【ワンポイントアドバイス:検査の流れ】 いきなりEUS(超音波内視鏡)を行うわけではありません。まずは血液検査や通常の腹部エコー検査を行い、少しでも気になるサイン(膵酵素の異常や膵管の拡張など)があれば、体への負担が少ない「MRCP」や造影CT検査へ進み、さらに詳しく調べる必要がある場合に「EUS」を行う、という段階的なアプローチが一般的です。

 

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