ASCOニュース:若年層の膵臓がん発症増加は早期内分泌がんの過剰診断が原因か
ASCOニュース:若年層の膵臓がん発症増加は早期内分泌がんの過剰診断が原因か
著者 ジョー・カヴァロ
投稿日:2024年11月18日
15~39歳の若年層における膵臓がんのデータに関する最近の分析により、発症率は増加しているものの死亡率は安定していることが明らかになった。Annals of Internal Medicine誌に研究結果を発表したパテル氏らによると、発生率の上昇は主に、膵臓がんのなかでもより小さく早期の内分泌がんの発見が増えたことによるもので、膵管腺がん(Pancreatic Ductal Adenocarcinoma:PDAC)の増加によるものではない。研究者は、この発見は、がん発生率の真の増加というよりも、これまで発見できなかった病気の発見を反映していると説明している。
世界的に見ると、膵臓がんはがん関連死因の第3位となっており、罹患率は増加傾向にある。膵臓がんの大部分(95%以上)は膵管腺がんであり、過去の研究では、若い成人では、膵管腺がんの罹患率は若い女性で増加しているものの、男性では安定していることが示されている。
編集注:膵管腺癌(PDAC)は膵臓がんの中で最も一般的なタイプであり、全膵臓がんの約95%を占めています。PDACは膵臓内の消化酵素を小腸に運ぶ管(膵管)の細胞で発生する悪性腫瘍です。