膵臓がん National Advocacy Day
サバイバーストーリー: 症状を追及する際の警戒心が早期診断につながる
2023年3月3日
著者 ジェイ・ブット
2021 年の 11 月下旬、3 日間、尿の色が脱水症状のときのように濃いことに気づきました。
水分を十分にとろうと努力してきた4日後、目が覚めたとき、肌と目が黄色くなっていました。翌日、私はUrgent Care(急病診療所)に行きました。これは黄疸であり、非常に深刻な問題であるため、すぐにER(救急センター)に行くように言われました。
編集注:Urgent Care(急病診療所)では、主に軽症・中等度の病気・怪我を見てくれますが、重篤な病気はER(救急センター)へ送られます。
■日本の深刻化するドラッグロス問題
日本ではドラッグロス問題が深刻化しつつあります。日本で承認販売される新薬は2015年当時は世界の半分。しかし、その割合は年々減少してきており、2011年には51%あった新薬の割合が2020年には43%と世界の半数以下になってきました。また、上市されるスピードも低下してきています。現在では米国で上市される医薬品の半数程度しか日本では上市されません。これは日本への上市が遅れる「ドラッグラグ問題」よりもはるかに深刻な「ドラッグロス問題」です。
編集注:ドラッグラグとは米国FDA承認より遅れて新薬が日本で承認されることを指す。ドラッグロスとは新薬が日本では上市されない現象。国際共同治験がオーファンドラッグ制度が使いづらい日本を避けて、韓国、台湾、中国へいってしまうジャパンパッシングもひとつの要因とされている。
米国では世界で販売される新薬の約84%が上市されると言われています。しかし、米国の患者は新薬が使えても日本の患者は使えないという「ドラッグラグ・ドラッグロス」の問題については、日本の膵臓がん患者・家族の間ではあまり知られていません。ここではその現状と課題について説明します。
~ 1月は膵臓がん臨床試験啓発月間 ~
2023 年 1 月 3 日
著者 エリン・ポスト
■米国では1月は膵臓がん臨床試験啓発月間
米国PanCAN本部では1 月を「膵臓がん臨床試験啓発月間」として、膵臓がん患者に対する臨床試験の重要性に焦点を当てたキャンペーンを行っています。膵臓がんの臨床試験に参加した人々の話を共有し、臨床試験について知っておくべきことについて専門家の話を紹介しています。
臨床試験は、膵臓がん患者にとってとても重要です。臨床試験に参加することで新治療に関する研究の進歩、治療オプションの改善、さらにより良い結果につながります。現在利用可能なすべての治療法は、臨床試験(または治験)を通じて承認されています。臨床試験とは、新しい治療法または既存の治療法の組み合わせを調査して、膵臓がん患者にとって有益かどうかを判断する研究です。PanCAN本部 では、診断時およびすべての治療決定時に臨床試験への参加を強く推奨しています。
PanCAN本部 では、臨床試験とは何か、なぜ重要なのか、患者が自分に適した選択肢を見つける方法について説明しています。また、臨床試験で成功した膵臓がん患者のストーリーを共有するだけでなく、現在の臨床試験の状況と新しい展開について研究および治療の専門家との話も掲載しています。
パープルストライド東京2023を共催する国立がん研究センター中央病院(島田和明 病院長)による膵臓がん医療セミナーが5月28日(日)に開催されます。
このセミナーは、日本の膵臓がん医療をけん引する国立がん研究センター中央病院において、チーム医療を推進するトップランナーの先生方にご登壇いただき、膵臓がん研究・治療の最前線をおおくりいたします。早期発見と低浸潤治療、外科療法、薬物療法・ゲノム医療、膵がんとの上手な付き合い方、気持ちのつらさとケア、食事と栄養管理、遺伝カウンセリングと、膵臓がん治療が進む7分野にまたがる大変充実した内容になっています。詳細は以下をご参照ください。
■「パープルセミナー東京2023 ~チーム医療であらたなQOLを目指して~」
・日時 2023年5月28日(日) 13:00
・主催 国立がん研究センター中央病院、NPO法人パンキャンジャパン
・配信 ZOOMウェビナー
・参加申込 こちらから https://ws.formzu.net/dist/S28612273/
・プログラム内容