国内ニュース:アステラス製薬「KRAS G12D変異の膵がん治療薬候補(セチデグラシブ)の国際共同第III相試験を開始」-国内の20施設以上が参加
国内ニュース: アステラス製薬「KRAS G12D変異の膵がん治療薬候補(セチデグラシブ)の国際共同第III相試験を開始」-国内の20施設以上が参加
アステラス製薬のプレスリリースおよび、日本経済新聞社等の記事から。Setidegrasib(セチデグラシブ 開発コード:ASP3082)は、アステラス製薬が開発中のKRAS G12D変異陽性癌を標的とした、世界初の「標的タンパク質分解誘導薬(PROTAC)」で、KRAS G12Dタンパク質を分解し腫瘍の増殖を抑制する作用機序を持っています。国際共同第III相試験がスタートし、国内では、国立がん研究センター中央病院、がん研究会有明病院、国立がん研究センター東病院、北海道大学病院、東北大学病院、新潟県立がんセンター新潟病院、静岡県立静岡がんセンター、愛知県がんセンター、大阪国際がんセンター、近畿大学病院、神奈川県立がんセンター、四国がんセンターをはじめとする、20施設以上が参加の予定です。
膵臓がん患者の90%以上がKRASの遺伝子変異をもっており、KRAS分野の薬剤の開発が期待されます。
■アステラス製薬 プレスリリース 2026年4月15日
「setidegrasib(ASP3082) KRAS G12D変異陽性転移性膵腺がん患者を対象とした国際共同第III相試験を開始」
URL: https://jp.newsroom.astellas.com/2026-04-15-astellas...
アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:岡村 直樹、以下「アステラス製薬」)は、setidegrasib(ASP3082)について、KRAS G12D変異陽性転移性膵腺がん(pancreatic ductal adenocarcinoma:PDAC)患者の一次治療を対象に、mFOLFIRINOXまたはNALIRIFOXとの併用療法の有効性および安全性を評価する第III相試験において、最初の患者への投与を開始しました。
KRAS G12D変異と新規治療候補「setidegrasib」について
KRAS G12D変異は、膵管腺がん(PDAC)患者の約40%に認められ、治療成績が不良であることが知られています。 現在、この変異を標的とした承認済み治療法は存在していません。
新規タンパク質分解誘導剤「setidegrasib」
setidegrasib は、アステラス製薬が独自に創製した KRAS G12D変異体を標的とする新規のタンパク質分解誘導剤(PROTAC) です。 変異したKRAS G12Dタンパク質とE3リガーゼに選択的に結合し、 疾患の原因となるタンパク質の分解を促進するように設計されています。
第I相試験の結果
第I相試験では、setidegrasib が KRAS G12DおよびE3リガーゼに対して 想定された作用機序どおりに働くことが確認されました。 この非盲検第I相試験の結果は New England Journal of Medicine に掲載されています。
(NEJM掲載論文へのリンクは、アステラス製薬の公式発表ページからアクセス可能です)
アステラス製薬によるコメント
アステラス製薬 研究開発担当CRDO(Chief Research & Development Officer)である 谷口 忠明 氏は次のように述べています。
「KRASは数十年にわたり克服が困難な腫瘍促進因子として認識されてきました。 特にKRAS G12Dは複数のがん種において高いアンメットメディカルニーズが存在する標的です。 KRAS G12Dを標的としたタンパク質分解剤であるsetidegrasibを第III相試験へ進めることができたことは、 アステラス製薬にとって重要なマイルストーンであり、 私たちの標的タンパク質分解誘導剤領域における専門性と研究開発能力への戦略的投資の価値を示すものです。」
進行中の第III相試験について
現在、KRAS G12D変異が確認された転移性PDAC患者を対象に、 setidegrasib と mFOLFIRINOX または NALIRIFOX の併用療法 の 有効性および安全性を評価する 無作為化二重盲検プラセボ対照 第III相試験 が進行中です。
- 主要評価項目: 全生存期間(OS)
- 副次評価項目: 無増悪生存期間(PFS)、安全性 など
- 予定登録患者数: 複数国で600名以上
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■本治験に参加予定の施設
*時期により変動の可能性があります。
国立がん研究センター中央病院(東京都)
がん研究会有明病院(東京都)
国立がん研究センター東病院(千葉県)
北海道大学病院(北海道)
東北大学病院(宮城県)
新潟県立がんセンター新潟病院(新潟県)
静岡県立静岡がんセンター(静岡県)
愛知県がんセンター(愛知県)
大阪国際がんセンター(大阪府)
近畿大学病院(大阪府)
神奈川県立がんセンター(神奈川県)
四国がんセンター(愛媛県)
岩手医科大学附属病院(岩手県)
栃木県立がんセンター(栃木県)
埼玉県立がんセンター(埼玉県)
千葉県がんセンター(千葉県)
聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県)
北里大学病院(神奈川県)
富山県立中央病院(富山県)
金沢大学附属病院(石川県)
岐阜大学医学部附属病院(岐阜県)
兵庫県立がんセンター(兵庫県)
和歌山県立医科大学附属病院(和歌山県)
岡山大学病院(岡山県)
広島大学病院(広島県)
山口大学病院(山口県)
九州がんセンター(福岡県)
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■関連サイト
●治験情報・詳細 [JRCT/jRCT2031250772]
https://jrct.mhlw.go.jp/latest-detail/jRCT2031250772
●「アステラス、膵がん治療薬候補の最終治験開始」
日本経済新聞社 2026年4月15日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC157RZ0V10C26A4000000/











