海外ニュース:膵臓がんに対するPARP阻害剤がオーファンドラッグ指定を獲得
膵臓がんに対するPARP阻害剤がオーファンドラッグ指定を獲得
2019年1月22日
米国食品医薬品局(FDA)は、PARP阻害剤オラパリブに膵臓癌患者の治療のためのオーファンドラッグ指定を与えました。
■標的療法の一種
PARP阻害剤は、膵臓癌のための様々な臨床試験で研究されている種類の薬物です。これらの薬剤は、乳がんおよび卵巣がんの治療に既に承認されています。そのうちのいくつかは、とりわけ、PARPが特に有効にすると思われる特定の種類の遺伝性変異を保有します。これらの遺伝子変異は、BRCA1およびBRCA2、ならびに他の遺伝子変異を含みます。
PARPは、ポリADPリボースポリメラーゼを表します。これはDNA修復に重要な役割を果たす酵素です。この酵素をPARP阻害薬で遮断(または阻害)することにより、癌性細胞内のDNAが修復される可能性が低くなり、細胞死および腫瘍増殖の減速または停止につながります。腫瘍はまた、化学療法に対して感受性が高まる可能性があります。この種の治療法は癌細胞のみを攻撃し、正常細胞は攻撃しないため、標的療法と呼ばれます。