承認前医薬品の保険適用 中医協も了承

2010年8月26日

米国では臨床試験を通してエビデンスが提示された場合、保険承認が取得できます。そのため、膵臓がんの領域では複数大規模臨床試験のメタアナリシスで優位差が認められたプラチナ系製剤なども使用されています。(「あるのに使えない」ロハスメディカル8月号参照)。しかし、日本では薬事承認と保険承認が一体とされてきたため、保険適用されるためには、再度臨床試験を行い、薬事承認を取得することが義務づけられてきました。

海外のエビデンスだけでは不十分と判断され、他のがん種で保険適用となっていて、使用経験も豊富で有害事象についても熟知されている薬剤であっても、膨大な時間とコストをかけることが必要とされてきました。そのため、我が国の承認行程は世界一「高い、悪い、遅い」と言われています。

我が国において臨床試験を実施しなければならず、米国で承認されてから日本で承認されるまでに平均で4年かかっています。これがドラッグラグの問題です。その間、患者には国際標準治療薬が使えないという不利益が生じてます。今回、NPO法人パンキャンジャパンも賛同した「適応外医薬品の保険支払いの早期検討に関する要望書」では、ドラッグラグの解消のために、海外と同様に薬事承認と保険適用を切り分け、保険適用を先行させるよう求めました。膵臓がんに関連する薬剤に関しての審査はこれから行われることになります。

【関連資料】

○第177回中央社会保険医療協議会総会資料

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000jw4f.html

○第4回 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議資料

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000inni.html

【関連報道】

○ドラッグラグ解消 保険適用へ(NHK)

http://www.nhk.or.jp/news/html/20100825/t10013562681000.html

○日テレNEWS24 治験省略認められた薬、承認前に保険適用へ(日本テレビ)

http://news24.jp/articles/2010/08/25/07165438.html

○他の病気の治療用「適応外薬」にも保険適用へ(テレビ朝日)

http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/200825025.html

○海外普及薬 保険適用前倒し決定(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/manda/20100825-OYT8T00765.htm

○海外の医薬品、承認前の保険適用を了承 中医協(朝日新聞)

http://www.asahi.com/national/update/0825/TKY201008250220.html

○承認前医薬品の保険適用 中医協も了承(産経新聞)

http://sankei.jp.msn.com/life/body/100825/bdy1008252206003-n1.htm

○保険適用の前倒し了承 抗がん剤などで中医協(共同通信)

http://www.47news.jp/news/2010/08/post_20100825192203.html

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