ボランティアストーリー
2013年5月3日小林亜子
■どうして私がパンキャン(すい臓がんアクションネットワーク)に参加したのか?
私がはじめてパンキャンジャパンさんのお手伝いをさせていただいたのは2012年8月5日【胆道がん医療セミナー】でした。 今思えば、とても不思議なご縁だったと思います。
私は、2005年2月から2006年2月にかけて、「がん患者」、「がん患者家族」、「がん患者遺族」となり、そして、「大切な恩師をがんによって失う」という経験をしました。
どれも悲しい出来事でしたが、2005年9月に亡くなった父は、同年2月の手術で胆のう内分泌細胞がん*と診断され、症例が極端に少ないこと、治療効果のある抗がん剤もよく分かっていないことなど説明を受けたことで、父へのすべての治療が“模索された中からの試み”になると理解しました。 (*胆のう内分泌細胞がん=胆道がん領域の1つ 胆のうがんの組織型のがん)
そのころ私は、自身もがん治療を受けてしまったために、体力も集中力もなく、父親のために良い治療法を探すなど、してあげられませんでした。 私が人生のどこかでがんになることが決められていたとしても、何故父と同じタイミングだったのか…。もし父と同じタイミングでなかったら、西へ東へ奔走することができたかもしれません。最新医療を探し当てて、父が少しでもながく家族と一緒に居られるようにできたかもしれない…。 当時も今も、そんなことばかり考えています。
■パンキャンジャパンに参加した理由とこれからの想い
パンキャンジャパンさんのやっていることや理念が、私の心に触れたのだと思います。みなさんのお人柄や、人を大切に思うお気持ちが、お手伝いをさせていただく際にとても心地よいのです。
父は亡くなり、私は今、がんを克服してここにこうして生きています。何かをせねば!など強い使命感ではありません。
ただ、「自分の経験したことを必要な人にお届けしたい」「誰かのお役に立てるかもしれない」という思いがあります。
闘病後にメイクとカウンセリングを学び、今はメイクアップセラピストというお仕事をしています。
抗がん剤の副作用で眉が薄くなってお困りの方。闘病中のお出掛けも自分らしさを演出したい方。闘病後に社会復帰を目指している方など、それぞれ困ったことをおもちの方々に、寄り添いながら支援していければ、私の経験も活かされるのではないかと思っています。
小林 亜子
(事務局の追記:小林様のご熱意で、現在はパンキャンのスタッフとしてご参加されています)
パンキャンのボランティアの登録はこちらから。1日15分からでも参加が可能です。