膵臓癌の検出を可能にしたヒトモノクローナル抗体(HuMab-5B1)による免疫PET画像診断(Immuno-PET)
~抗体ががん抗原CA19-9とつながることで微小な膵癌でも見つかるようになる~

 

2017年核医学・分子イメージング学会(SNMMI)年次総会で新規ヒトモノクローナル抗体HuMab-5B1を使用した免疫PET画像診断の実現可能性と安全性の検証に関する最初のファーストインヒューマンインヒューマン試験が発表された。このヒトモノクローナル抗体は、膵臓腫瘍および小細胞肺癌および胃腸系の腫瘍を含む様々な他の悪性腫瘍で発現する 癌抗原(CA)19-9を標的とする。それにより、いままで難しかった固形癌の小さな腫瘍を識別できる精度が向上し、治療の選択をガイドする役割も期待される。

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「この新しい抗体は、膵がんに強く蓄積され、PET / CTイメージングでは非常に小さな転移も発見できます」と、メモリアルスローンケタリングがんセンターの主任研究員であるChristian Lohrmann氏は説明した。 「HuMab-5B1が標的造影と治療の両方で使用されるセラノスティック・ドラッグになる可能性のある有望なデータがあり、最終的には膵臓癌患者の予後を改善する可能性がある」とLohrmann氏は結んだ。

 

研究者らは、ジルコニウム-89(89Zr-DFO-HuMab-5B1)を用いて放射性標識ありとなしの抗体を検証した。 さらなる検証により、89Zr-DFO-HuMab-5B1は、腫瘍のより正確なステージング、より良好な外科的ガイドラインの策定、転移に関するステージングの見直し、およびCA19-9標的治療のための潜在的な薬物選択など、膵臓癌治療に関していくつものマネジメントの改善につながる可能性が示された。 抗体単独の高い取り込み量は、それ自体がそのまま使用され、放射能標識され、または他の分子化合物と結合して、手術不能または高い転移リスクのある膵臓癌患者を治療することができることを示唆した。

 

この研究では、CA19-9陽性転移悪性腫瘍患者9人が造影剤を注射した1日目から始まり一連の4回の全身陽電子放射断層撮影(PET)/コンピュータ断層撮影(CT)スキャンが行われた。CTスキャンは、再度2日目および4日目および7日目に行われた。患者は、ベースラインPET / CTまでの4週間以内に、胸部、腹部および骨盤の診断的CTスキャンも受けた。 CTスキャンの結果を用いて、89Zr-DFO-HuMab-5B による免疫PET / CTイメージングの結果を検証した。

 

■主な所見

89Zr-DFO-HuMab-5Bの体重に関して正規化された最大標準取り込み値と腫瘍における取り込み量について分析された。 この薬剤は耐容性が良好であり、重大な副作用は生じなかった。 局所的な腫瘍の再発ならびに転移(リンパ節、肺、骨および腹腔の腹膜内層)において有意な取り込みが検出された。 取り込みは合計52の癌について分析された。 最も高い取り込みは、7日目のリンパ節において示された。 このモノクローナル抗体による免疫PET / CTイメージングの研究では、CT単独では見つけることができなかった微小腫瘍が検出された。


•局所的な腫瘍の再発ならびに転移(リンパ節、肺、骨および腹腔腹膜内層)において有意な取り込みが検出された。
•リンパ節は7日目のスキャンで最も高い取り込みが示された。

•ヒトモノクローナル抗体による免疫PET /CT画像診断では、CT単独では見られなかった腹膜および腸間膜リンパ節の微小腫瘍も検出された。

 

The content in this post has not been reviewed by the American Society of Clinical Oncology, Inc. (ASCO®) and does not necessarily reflect the ideas and opinions of ASCO®.

 

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