Survivor story PanCAN surgery twice

2016年5月26日

GA療法と新薬の臨床試験で新しい境地を開く

 

■わたくしが膵臓がんだと知らせてくれたのは黄疸だった

2014年5月、私はステージ4の膵臓がんと診断されました。 何かがおかしいという最初の兆候は、わずか5週間前、黄疸の症状を経験したときでした。黄疸は、膵頭部の小さな腫瘍が原因であることが判明しました。当初の診断ではステージ2の膵臓がんでしたので、膵頭十二指腸切除術が試みられました。 その手術の最中に肝転移が確認されたため手術は中止されました。肝転移のあるステージ4の膵臓がんと診断がかわりました。

 

Survivor story PanCAN surgery twice

サバイバーストーリー:フィリップ・ゼブリンスキー(ステージ4)

2016年5月26日

■突然、黄疸とともにおとづれた膵臓がん

2014年5月、私はステージ4の膵腺がんと診断されました。 何かがおかしいという最初の兆候は、わずか5週間前、黄疸の症状を経験したときでした。黄疸は、膵頭部の小さな腫瘍が原因であることが判明しました。当初の診断ではステージ2の膵臓がんでしたので、膵頭十二指腸切除術が試みられました。 その手術の最中に肝転移が確認されたため手術は中止されました。肝転移のあるステージ4の膵臓がんと診断がかわりました。

 

手術後の予後は良好なものではありませんでした。私は医師から、家に帰り身の回りの整理をしたほうがいいと言われました。もし私が幸運だったら、おそらく1年サバイバーになれるかもしれないとも言われました。そうなる代わりに、この病気に打ち勝つ忍耐と希望のお蔭で、私は現在22ヶ月のサバイバーです。わたしは、臨床試験に参加しました。その結果、すべての転移は効果的に排除され、癌は縮小して、切除可能となりました。そして、2016年2月11日に膵頭十二指腸切除術を受けることができました。病理診断は驚くべきR0※でした。

 

■臨床試験に参加して

私が選んだ臨床試験は、膵臓癌の治療薬として認可された2種類の抗がん剤と、現在のところ膵臓癌では承認されていない第3の薬を使用しました。結果は劇的でした。ちょうど6回目の治療の後、腫瘍の成長は停止し、CA19-9マーカーは70%以上減少しました。 15回目の最終治療後、CT、MRIおよびPETスキャンでは検出可能な膵癌は見えませんでした。化学療法終了時の私のCA 19-9は10代で、4ヶ月後、私は再びスキャンされ、膵臓または私の体内の他の場所で示された活動的な癌はありませんでした。 それ以降、2014年12月、2015年1月および2015年2月の検査では、CA 19-9は10未満(35以下は正常値)にとどまっていました。

 

残念ながら、この病気は悪性であり、高い頻度で再発する傾向があります。2015年4月に私のCA19-9が再び動き出し、原発腫瘍が再び活動したという新たな証拠がありました。 そのため、私は化学療法を再開しましたが、臨床試験で使用した承認薬のみを使用しました。第3の薬は癌診断の前にあった神経障害を大幅に悪化させたために使用しませんでした。私はその後、2016年1月まで身体状態は変わることなく、維持的な化学療法を継続することができました。原発腫瘍が再び活発化したという証拠が再び出現したのは2016年1月でした。癌が「化学療法を圧倒する」と思われたので、他の選択肢を検討し始めました。

 

■探索的な手術を受けると決意して

原発腫瘍は、最初の臨床試験の後、2回程、活発な状態になりましたが、転移があるという証拠はまだありませんでした。そのため、私は探索的な手術を受けることに決めました。探索的手術とは開腹して、もし転移がないことが明らかであれば、膵頭十二指腸切除を行なうというものです。注意を払いながら調べた結果、転移は確認されず手術が実施されました。病理報告では切除断面はきれいなマージンR0を示していました。

(編集注:R0とは、手術でがんを取った後の断面(切除断端)を顕微鏡で調べて、がん細胞が残っていない状態を意味します。再発を防ぐために重要な指標となります。R1切除とは、手術では肉眼的にはがんはすべて取り除くことはできたが、断面を顕微鏡で確認するとがん細胞が残っている状態を指します。また、肉眼的に腫瘍が取りきれなかった場合は、R2切除といいます)


■私が学んだいくつかの教訓

- あきらめないでください。 膵臓がんの生存率などの統計は時には気分が滅入るほど読みにくいものですが、あなたは個人です。あなたのアウトカム(生存期間)は、あなたが病気に対処する方法(治療の選択肢)によって決まります。

 

- 常に臨床試験(治験)に入ることを検討してください。最先端の化学療法が受けられることに加え、臨床試験に参加していなければ、私が受けた治療とフォローアップは受けられませんでした。結局のところ、私の腫瘍内科医との最初の相談は2時間以上続きました。どのくらいの頻度であなたは、医者と2時間以上話すことがありますか? 腫瘍内科医は、私のすべての質問に答え、最も重要なことに、私に希望を与えてくれました。

 

-必要な時に必要なデータを得ることは臨床試験の研究者の関心事であったので、私のケアは研究チームが担当することになりました。 私には複数の専門チーム(腫瘍学、栄養士、心理療法医、運動療法、信じられないほどのサポートグループ)が割り当てられました。それらのすべての専門チームシステムが、私のために働いていることを確認する役割を持つナースナビゲーターによって管理、調整されました。 対応は、すぐに24/7(24hours/7days a week)であり、チームメンバーは、個々の開業医のグループがこれまでにみせたことがなかったような方法で、私のサポートグループの一部となりました。

 

-臨床試験が私にとって良かったことに加えて、私が「科学の進歩」の一助になることができたことを知ったことは有益でした。それが本当のWin-Winです。

 

- 従来の枠にとらわれないで考えてください。他の人が既成概念の外(out of the box)にあるかもしれないと考える選択肢を常に考慮してください。私にとってのそのような選択肢は2度目の手術にトライしたことでした。従来の知恵では、「診断がステージ4であれば誰も手術をしない」ということでした。 ステージ4と告知された患者には、一般的には緩和的な治療が行われます。しかし、私は、生き残るために2度目のチャンスをもたらした手術という異なる道を選択しました。


(Source:Survivor Story-Pancreatic Cancer Action Network)

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<免責事項>この医療記事は、サバイバーの経験を紹介する目的で書かれています。特定の治療法や薬の使用を推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このウェブサイトの情報を利用して生じた結果についてPanCANJapanは一切責任を負うことができませんのでご了承ください。

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