susan zbacnik survivor story

サバイバーストーリー:スーザン・バクニック(ステージ3)

なにごとも当たり前だと思わないこと 

ハイライト
•膵頭十二指腸手術とそれに続く化学療法と放射線治療
•分子プロファイリングは臨床試験につながる
•遺伝子検査は、がんの家族歴にもかかわらずBRCA陽性ではないことを示した
•免疫療法の臨床試験に参加する

 

susan zbacnik survivor story

サバイバーストーリー:スーザン・バクニック(ステージ3)

2017年8月1日

なにごとも当たり前だと思わないこと 

ハイライト
•膵頭十二指腸手術とそれに続く化学療法と放射線治療
•分子プロファイリングは臨床試験につながる
•遺伝子検査は、がんの家族歴にもかかわらずBRCA陽性ではないことを示した
•免疫療法の臨床試験に参加する

 

体重減少と黄疸

私は2015年6月ごろ、とくにこれといった理由がないのに体重が減ってきたことに気がつきました。からだの何かがおかしいと感じていました。いつもなんとなく疲れていました。私は自分の人生の大部分を肥満体形で過ごしてきたので、減量するのに苦労していました。体重が減ってきた当初は、減量することは良いことだと思っていたのですが、7月上旬になるとたいへんな疲労感が襲ってきました。私は活発に動くほうなので、疲れの原因は動いているからだろうと思っていましたが、今度は腸の動き、便の色が変わってきたことに気がつきました。私はもしかしたら肝炎を患っているかもしれないと思いました。汚れた川でよくカヤックをしていたので、もしかしたら感染したのかもと考えていましたが、便の色も、また尿の色も変わってきていましたし、皮膚の色も黄疸のような色になってきたので、一度医者に診てもらうことにしました。

それまでは、アウトドアスポーツが好きなので、皮膚が黄茶色っぽくなってきたのは、単に日焼けしたからだろうと思っていました。血液検査の結果は、肝臓の酵素とビリルビンの上昇を示していました。その後、腹部超音波検査のために別の病院を紹介されました。超音波検査は、膵臓に大きな腫瘍があることを示しました。早速CTスキャンが行われ、膵臓の腫瘍が確認されました。 2つの内視鏡検査(ERCPおよびEUS)により、膵臓がんと診断されました。診断後、私はすぐに米国パンキャン本部(Pancreatic Cancer Action Network)に連絡し、電話相談を通じて膵臓がんの治療に関して有用な情報を得ることができました。

外科手術と術後化学放射線療法

1ヵ月後、イリノイ州エルジン市のシャーマン病院で、ジョン・ブレムズ博士による膵頭十二指腸手術を受けました。私は社会福祉士の仕事についていたので、自分の仕事を忘れないように、ブレムズ博士の承認を得て、術後1ヶ月という早い段階で社会福祉士の仕事に戻るようにしました。

イリノイ州マクヘンリー市の腫瘍内科のビーパル・シン博士は、私のリンパ節(IIb期)に転移がみられるので、そのがん細胞を叩くためには化学放射線療法が必要であると説明してくれました。私は2015年9月にゲムシタビン(Gemzar)単剤で12週間の化学療法を開始し、12月に終了しました。そして2016年1月から、イリノイ州マクヘンリー市のテランス・バグノ博士のもとで放射線とカペシタビン(Xeloda)による化学放射線療法を開始しました。私は2月中旬にこの治療を終え、3月からまたゲムシタビン単剤で12週間の治療を開始し、5月に終了しました。私は化学療法と化学放射線治療を受けていた7ヶ月間にわたって仕事は続けていました。仕事を続けたことで本当に気持ちが楽になりました。

分子プロファイリングが遺伝子検査につながる

治療が完了し、2016年5月にパンキャン本部から「自分の腫瘍を知ろう(Know Your Tumor:KYT)」プログラムに参加できるという電話があったときは気分が良かった。検体から腫瘍の分子プロファイルを検査するKYTプログラムに参加したいと頼んでおいたので、参加できることを嬉しく思いました。私はすでに化学放射線療法を終えてはいましたが、この分子プロファイリングを行うことに同意しました。理由は、自分の将来の個別化治療のヒントを見つけることができるかも知れないと思ったからです。

私はBRCA2遺伝子変異を持っている可能性があることを知りました。この遺伝子検査が推奨されたためです。祖父が膵臓がん、両祖母が乳がんを患っていたので、私は子供たちについて心配していました。私は自分の膵臓がんの診断から何かポジティブなものを作りたいと思っていました。私はその一歩をKYTプログラムに参加することで力をもらったと感じました。私はイリノイ州アーリントンハイツのノースウエストコミュニティ病院のマルコム・ビリモリア博士と話をし、2016年10月に彼のクリニックを通じ遺伝子検査を手配しました。

2017年1月、私は外科医のビリモリア博士に私の担当医になってほしいとお願いしました。手術の種類とその合併症を完全に理解している人が必要だと感じました。私は彼が5年間患者を追跡し、ケアをモニターし、私の消化器外科医(ノースウェストコミュニティ病院のウィリムパーソン博士)、腫瘍内科医、および他の医師と連絡をとり、チームアプローチをするやり方が好きでした。また、看護師のナビゲーター、ステファン・エバンス 看護師(RN)は非常に知識豊富な方で、サポートしてくれました。毎月すばらしい膵臓、胃、食道のがん患者のサポートグループの会合があります。ビリモリア博士は、検査から1時間以内にCTスキャン(または他の検査)の結果を提供してくれます。これはスキャン不安を大幅に削減してくれました。

免疫療法の臨床試験

分子プロフィール検査を行ったラボPertheraとパンキャン本部の電話相談センターは、わたくしの手術と化学放射線療法が成功したことから、KYTプログラムの参加条件である、特定のがん/固形腫瘍の参加基準を満たしていると連絡してきた。再発の徴候がないことを示す最近の「きれいな」CTスキャン画像を示さなければならなかった。

私はミシガン州デトロイト市の病院において第一相免疫療法ワクチン臨床試験への参加を申請し、受け入れてもらうことができました。この臨床試験は第一相の段階にあったので、遺伝子ベースの免疫療法、がんワクチン投与が私の予後を確実に改善するとか、わたくしの健康を損なうことはないとは言い切れませんでしたが、私は臨床試験への参加がとても重要だと考えました。

デトロイト市のカルマノスがんセンターのアンソニー・シールズ博士は、この臨床研究を行っている腫瘍学者です。私が参加した第一相臨床試験についての私の理解は、ヒトにおける許容される最大用量を決定することです。研究の早い段階で研究者はがんワクチンの耐容性が高いように見えたので、試験を開始したときの用量より高い用量を含む第3のグループを臨床試験に加えました。私は無作為に選ばれた、1つの低用量のグループに入りました。

私は、2016年10月下旬から2017年3月初旬まで、2週間ごとにシカゴの自宅からデトロイトまで行かなければなりませんでした。また、4ヶ月に1回、4ヶ月にわたり、がんワクチンの接種を受けました。各がんワクチンの投与の2週間後に血液検査を受けにシールズ博士のところを訪問しなければなりませんでした。今では、血液検査と医者の診察のために、今後2年間は6ヶ月ごとに度トロイトもどるだけです。

臨床試験中、私はBRCA遺伝子に突然変異がないことを知りました。私は将来の患者を助けるために、とにかくがんワクチンの投与を続けることに決めました。私は何よりも、何のことについても当たり前とは考えていません。私は膵臓がんの診断後5年間生存する確率は9%であることを理解しています。しかし、私はマグロに生まれなくてよかった思います。何故ならば、マグロは5年の間に1〜500万個の卵を産みますが、そのなかで大人の魚に成長できるのは、僅か2〜3匹だからです。

次にわたくしの膵臓がんに何が起こるかは分かりませんが、これまでのところわたくしはとてもラッキーでした。

 

編集注:
※米国パンキャン本部の電話相談(英語): +1-310-725-0025 

(Source:Let's Win Pancreatic Cancer, My Treatment; Affiliate of Lustgarten Foundation)

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<免責事項>この医療記事は、サバイバーの経験を紹介する目的で書かれています。特定の治療法や薬の使用を推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このウェブサイトの情報を利用して生じた結果についてPanCANJapanは一切責任を負うことができませんのでご了承ください。

 

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