Letswin NFPTR saved mylife

用心深い私の性質が、すい臓がん早期発見につながった(ステージ1A)

著者 ビバリー・レイトン

2020年5月7日

-母方の家系にすい臓がんの病歴
-定期的なスクリーニングが早期の腫瘍発見につながる
-膵切除、脾臓摘出、続く化学療法

 

私が10歳のとき、母方の祖父がすい臓がんで亡くなりました

1998年4月、母がすい臓がんと診断され、わずか数ヶ月後にこの世を去った。62歳だった。家族の歴史を調べるサイトancestry.comで少し調べてみると、すい臓がんは何世代前かに遡りそうだが、当時の死亡診断書は一般的なものでしかなかった。

母が診断された当時まだインターネットは普及しておらず、わずかに得られた情報はすい臓がんで世界をリードする“ジョンズホプキンズ大学”とその研究機関である“National Familial Pancreas Tumor Registry(NFPTR)”を通してであった。NFPTR(国立家族性膵癌登録制度)は、すい臓がんの原因と研究にあたる機関で、すい臓がんを家系にもつ者であれば誰でも登録ができる。私はすぐ登録をし、毎年ニュースレターを受取っていた。私は主治医から何年にもわたり、すい臓がんをスクリーニングする方法は未だないので、よって、早期発見は困難であり、手遅れとなるケースが多いのだと聞かされていた。

Letswin NFPTR saved mylife

用心深い私の性質が、すい臓がん早期発見につながった(ステージ1A)

著者 ビバリー・レイトン

2020年5月7日

-母方の家系にすい臓がんの病歴
-定期的なスクリーニングが早期の腫瘍発見につながる
-膵切除、脾臓摘出、続く化学療法

 

私が10歳のとき、母方の祖父がすい臓がんで亡くなりました

1998年4月、母がすい臓がんと診断され、わずか数ヶ月後にこの世を去った。62歳だった。家族の歴史を調べるサイトancestry.comで少し調べてみると、すい臓がんは何世代前かに遡りそうだが、当時の死亡診断書は一般的なものでしかなかった。

母が診断された当時まだインターネットは普及しておらず、わずかに得られた情報はすい臓がんで世界をリードする“ジョンズホプキンズ大学”とその研究機関である“National Familial Pancreas Tumor Registry(NFPTR)”を通してであった。NFPTR(国立家族性膵癌登録制度)は、すい臓がんの原因と研究にあたる機関で、すい臓がんを家系にもつ者であれば誰でも登録ができる。私はすぐ登録をし、毎年ニュースレターを受取っていた。私は主治医から何年にもわたり、すい臓がんをスクリーニングする方法は未だないので、よって、早期発見は困難であり、手遅れとなるケースが多いのだと聞かされていた。

※ 日本の家族性膵癌登録制度は、全国8施設で行われており、最新の経過観察法を用いて早期膵癌を発見する研究が進められています。興味のある方は、家族性膵癌登録制度を参照ください。 http://jfpcr.com/  登録されますとアメリカ同様、ニュースレターが送られてきます。

 

■早期発見

早送りして2017年、ジョンズホプキンズからの家族性膵癌登録制度のニュースレターを読んでいるとき見つけた記事すい臓がんのスクリーニングCAPS5 研究 すい臓がん患者、またはその疑いのあるひとを対象とした長期スクリーニング  で、対象者はハイリスクグループ2(家族性すい臓がんの親族)だった。私にも参加資格がある!自宅のあるペンシルベニア州イリー市から2時間のところにある、オハイオ州クリーブランド市にある大学病院がこの試験に参加している8施設のひとつであることを知り、私はすぐこのチャンスに飛びついた。

試験への参加条件として、毎年の超音波内視鏡検査(EUS)かMRI検査があった。消化器専門医の判断で、2017、2018年と超音波内視鏡検査を行い、異常なし。しかし、2019年4月初旬、すい臓の尾部に小さな塊らしいものがみつかった。私は56歳。一切の自覚症状はなし。

生検、CT検査の結果、膵体尾部に1cmの腺がんがあるとわかった。2019年4月11日にステージIAと診断された。主治医であるウィンター先生はこんな小さなうちに見つかるひとは1%もいない、と私に言った。

■手術、続く化学療法

2019年4月26日、私は腹腔鏡下膵体尾部切除、脾臓摘出を受けた。腹腔鏡下手術を受けられて幸運だった。手術は9時間を超えたが、金曜日に手術が行われ、4日後の火曜日の朝には退院できた。

ちなみに私は前年の2018年に遺伝子検査を受けており、p16/CDKN2Aとして知られているFAMMM遺伝子変異があることがわかっているが、依然、腫瘍のゲノム検査の有無について承知していない。

術後のアジュバント療法(術後補助療法)の後に、治療効果を高め、再発を防ぐために、抗がんによる治療をすることーが開始された。私の外科医は術後補助療法の重要性を強く信じていた。抗がん剤フォルフィリノックスFOLFIRINOXを12サイクルやった。最初の投与で私は髪の毛が抜け、そして好中球減少があった。治療の後半になると口内炎、軽度の神経障害、倦怠感におそわれた。その後、腫瘍床への25回にわたる放射線照射に加え、経口剤カペシタビンも摂取した。私はもちろん疲れていましたが、よくやったとおもう。

2019年4月26日の術後以来、3回にわたりCT検査を受けている。1回目が6月、2回目が今年2020年の頭、そして3月。4月にはPET検査も受けた。すべて異常なし。NED(no evidence of disease病気の証拠なし)だ。腫瘍マーカーも腫瘍がみつかったときは38だったが、今は34.7に。主治医の腫瘍専門医はより緻密に私を観察する方針で、最初の2年間は3ヶ月ごとに、次ぎの3〜5年は半年ごとにCT検査と血液検査を続けることになっている。

治療過程でコロナの影響を受けなかったのは幸いだった。でも今はほとんど医師との面談も電話やテレビ診察になっているが。しいていえば、ポートのフラッシュが5月に延びてしまったことか。

■遺伝子検査と定期スクリーニングの価値

私はずっと「あなたはすい臓がんです」といつの日か告知されるのではないかと、恐れていた。なぜなら、すい臓がんがどれほど残酷なものであるか、この目で実際みているからだ。私は早期スクリーニングに参加でき、早期発見でき、信頼する外科医に巡り会えたすべてが幸運であったとおもう。

私には3人の娘がいる。長女はすでにFAMMM遺伝子検査を受けており陰性と判明している。私が今最も恐れていることは、いつの日か子供たちが、あのおそろしい言葉を聞かなくてはならない日が来るのだろうか、、ということ。そうならないためにも、血族にすい臓がんがいたら、早期スクリーニングの重要性を強調してもしきれないのだ。夫、子供たちが私の支えであり、一番の応援団だ。みなさん、私のストーリーを聞いてくれてありがとう。同じときを共有してくれてありがとう。

 

(Source:Survivor Story-Let's Win Lustgarten Foundation)

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<免責事項>この医療記事は、サバイバーの経験を紹介する目的で書かれています。特定の治療法や薬の使用を推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このウェブサイトの情報を利用して生じた結果についてPanCANJapanは一切責任を負うことができませんのでご了承ください。

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