20101215 国際共同治験に参加できない日本の膵がん患者

 

ドラッグラグ解消への道 - 国際共同治験

 
ドラッグ・ラグの解消策として製薬企業が自ら取り組むべき課題としているのが「国際共同治験」です。また、国内の治験着手時期を早めることも最重要視されています。しかし、欧米で進行膵臓がん患者を対象とした第三相試験が国際共同治験としてすすめられているなか、日本の膵がん患者はいまだに参加できないでいます。期待される新薬の第三相試験に参加できずに乗り遅れるということは、我が国の膵がん患者は、10年前にゲムシタビン(ジェムザール®)が承認されたときと変わらないドラッグラグにこれからも苦しむことを意味します。ゲムシタビンはFDA承認に遅れること4年目にやっと我が国で承認されました。エルロチニブ(タルセバ®)はFDA承認後すでに4年が経過しますがいまだに承認されていません。欧米の臨床試験が終了し、FDA承認がおりてから日本で臨床試験に取り掛かるということは、10年前と変わらないドラッグラグを意味します。この10年間、ドラッグラグ問題については関係者によって様々な議論がなされ、研究論文も発表され、解決策も明示されたにもかかわらず、いまだに進行膵臓がん患者の国際共同治験が実現されていません。
 
ドラッグラグの切り札として製薬企業からも政府関係者からも最重要視された国際共同治験が、新薬の登場を心待ちにしながら一日一日を大切に生きる膵臓がん患者にとって身近な存在になる日はいつくるのでしょうか。製薬企業を始め、関係者の皆様のさらなる努力に期待します。
 
 

何故か日本では行われない進行膵臓がん対象国際共同治験(第三相試験)

Gemcitabine+ABI-007(nab-Paxlitaxel) vs  Gemcitabine 
 
Countries:                                              USA, Canada, Australia, Russia, Ukulaine
Status:                Recruiting
Estimated Enrollment:                            630
Study Start Date:                                   March 2009
Estimated Study Completion Date:       June 2012
Estimated Primary Completion Date:    February 2011 (Final data collection date for primary outcome measure)

20110202  エビデンスに基づく医療

エビデンスの基づいた医療(Evidence Based Health Care)

 

Cochrane Collaborationのロゴは、システマチックレビュー・メタアナリシスの大切さについて訴えています。このロゴの背景には大勢の命を救うことに なったRCTのストーリーがあります。

 

米国で患者会の方を対象としてエビデンスの大切さをわかりやすく解説したE-Learning教材(英語版)が用意されています。どなたでも受講することができます。ぜひお試しください。無料ですが、ID、PWDの登録が必要です。

 

講座名:Understanding EBHC

US Cochrane Center /Johns Hopkins School of Public Health

20100614  国立がん研究センターの治験情報について

■国立がん研究センター臨床試験情報について


国立がん研究センター中央病院が行っている「膵がん」、「膵内分泌腫瘍」の治験等の情報が公表されています。詳しくは、下記サイトをご覧ください。リストを下のほうに下げていくと、「膵がん」治験責任医師名 奥坂拓志と書かれている箇所があります。(該当ページを見るにはこちらをクリックしてください)
 
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治験等に参加いただくためには試験ごとに定められたさまざまな条件を満たす必要があり、そのためには、国立がんセンターでの診療や検査が必要となります。治験等への参加を希望される方は、まずは主治医にご相談の上、紹介状をご用意していただき、電話又はFAXにて初診予約をお取りいただくことになります。

詳しくは初診予約方法を参照してください。

なお、電話などでは、現在の患者さんの病状、健康状態を正確に判断できませんので、治験に参加できるかどうかなどの内容には回答できません。どうぞご了承ください。

開発早期の治験である第 I 相試験及び第 I / II 相試験については依頼者における知的財産権に配慮をして、原則として「使用される新薬」及び「登録状況」の情報は非公開とし「対象となる疾患」「治験責任医師名」「治験の件数」のみを掲載しています。また、知的財産権の保護等の理由により依頼者より非公開の要望のあった項目については、一覧表中の項目を「-」として掲載しています。


●お問い合わせ先:
治験等への参加に関するお問い合わせにはお答えできませんのでご了解ください。

独立行政法人 国立がん研究センター中央病院
    臨床試験・治療開発部
    臨床試験管理室
    〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1
    TEL:03-3542-2511(内線 5646)
 

 

■国立がんセ ンター東病院臨床試験リスト

切除不能膵癌対象臨床試験のリスト (2010・6・14現在)

 
●S1+オキサリプラチン
http://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/clinical_trial/pancreatic_01.html
 
●MRA+ゲムシタビン
http://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/clinical_trial/pancreatic_03.html

20110601  FOLFIRINOX療法臨床試験(終了) 承認申請中 20130531

 

FOLFIRINOX臨床試験は終了しました

 

 

昨年ASCO2010にて劇的なデビューを果たしたFOLFIRINOX(フォルフィリノックス)多剤併用療法の第II相臨床研究が日本で開始されました。転移性膵臓がんに対するこの療法は、標準治療薬のゲムシタビンと比べて全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)を有意に改善し、がんが進行するリスクを53%減少させることが報告されました。また、QOLの低下も抑える可能性があることも示されました。

 

毒性はやや高いものの管理可能と考えられています。しかもファーストラインとしてゲムシタビンを使用しないため、ゲムシタビンを後期治療のために温存しておけるというメリットも示唆されています。

 

ゲムシタビン単剤での生存期間は中央値で6~7カ月ですが、PSが良好な患者では併用化学療法でさらなる生存期間の延長が得られることが示唆されてきました。また、海外では僅かではありますが、FOLFIRINOX療法で完全に治癒した事例も発表され、注目を浴びました。

 

2011年2月に発表された米国NCCN膵臓がん診療ガイドラインに、ファーストライン標準治療薬としてFOLFIRINOX療法が紹介されました。この度、開始されましたFOLFIRINOX療法の臨床試験は、転移性切除不能進行膵がん患者を対象としています。下記の参加条件に該当する方は、ヤクルト本社までご連絡ください。

 

 

■参加条件

 

 

l 20以上75歳以下の方

 

l 全身状態が良好な方(PS0または1)

 

  全身状態が良好な方とは、日常生活を健康な方とほぼ同じくらいに過ごすことができる状態の方です。

 

l 膵がんから発生した転移がある方

 

l これまでに抗がん剤あるいは放射線による治療を受けたことがない方(膵がん以外のがんに対する抗がん剤あるいは放射線による治療も含まれます)

 

l 膵がん以外のがんにかかったことがない方

 

l 妊婦、授乳婦でない方、避妊する意思がある方

 

 

上記以外にもいくつかの基準があり、試験に参加を希望されても、検査やお体の状態により、

試験にご参加いただけない場合があります。詳しくは、下記までお問合せください。

 

株式会社ヤクルト本社
問合せ部署名     医薬開発部 臨床開発一課
連絡先     TEL: 03-5550-8966 begin_of_the_skype_highlighting            03-5550-8966      end_of_the_skype_highlighting     FAX:  03-3248-5502 

治験情報:「免疫チェックポイント阻害薬(オプチーボ)+化学放射線療法」

Nivolumab opdivo

『[医師主導型治験]  -膵臓がん領域で初めての「免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ)+化学放射線療法」の治験-』

*こちらの治験は、関係各所より承認を頂いた内容でのご案内となります。ご参加には条件等がございますので、下記をご参照・ご確認ください。

■医師主導型治験のご紹介
-膵臓がん領域で初めての「免疫チェックポイント阻害薬+化学放射線療法」の治験-
試験名:膵癌患者を対象としたS-1併用化学放射線療法+ニボルマブ(オプジーボ)の第III相試験
   (JCOG1908E)

●ニボルマブ(オプジーボ)とは
免疫チェックポイント阻害薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ)は、2018年にノーベル賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授の研究成果をベースに開発された薬で、がん細胞が影響して起こるリンパ球へのブレーキ機能を解除し、リンパ球のがん細胞に対する攻撃力を高め、がん細胞をたたくことができると考えられています。

現在、すでに悪性黒色腫や非小細胞肺がん、胃がんなど様々ながんで効果が確認されており、がん治療における中心的な薬剤となっていますが、膵臓がんではまだ効果に関するエビデンスが明確に出ていません。

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膵臓がん National Advocacy Day

膵臓がんになった多くの方が、今、真摯に自分の治療に向き合っています。

 生存率を向上させ、治る病気にするためには、 

  あきらめず、これに力を与え、  

希望をつくり、良いアウトカムをもたらすことが必要です

治るがんにしていくために、多くの力が必要です。多くの関係者が生存率向上に立ち向かっています

今、あなたの力が必要です

膵臓がんをあきらめないために

あなたもこのアドボカシー活動に加わってください

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