国内ニュース:神経内分泌腫瘍に対するPRRT療法のルタテラ発売開始!
国内ニュース:神経内分泌腫瘍に対するPRRT療法のルタテラ発売開始!
2021年08月31日
本日8月31日、富士フイルム富山化学からルタテラ発売のプレスリリースがありました。
長い間、海外にこの治療を求めてスイス、ドイツなどに渡航されていた患者さんが多くおられましたが、
ようやく国内で保険診療としてペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)が開始されることとなりました。
国内ニュース:神経内分泌腫瘍に対するPRRT療法のルタテラ発売開始!
2021年08月31日
本日8月31日、富士フイルム富山化学からルタテラ発売のプレスリリースがありました。
長い間、海外にこの治療を求めてスイス、ドイツなどに渡航されていた患者さんが多くおられましたが、
ようやく国内で保険診療としてペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)が開始されることとなりました。
【NAD】政策提言活動に協力し使える薬剤を増やそう
NADは、「ナショナルアドボカシーデー活動」の略。膵臓がんの研究予算増額、「難治性がん研究法」成立に向けた支援者の活動を意味します。日本でも昨年からパンキャンジャパンが「膵癌ナショナルアドボカシーデー活動(NAD)」を開始。日本は、膵臓がん大国で膵臓がんの年齢調整罹患率は世界で第5位です。日本人に多く、米国人には少ない膵臓がんは、日本人を対象とした研究をしないと日本人の膵臓がんの実態解明は進みません。そこでパンキャンでは、国内研究費増額を訴える国会議員への説明、厚生労働大臣へ膵臓がん研究予算増額を訴えた要望書を提出しました。しかし、コロナパンデミック一色であった2020年度のロビー活動は、残念ながら成果には結びつきませんでした。今後、この政策提言活動を支援してくれる膵臓がん患者と家族を増やしていかなければなりません。ぜひご協力ください。
★膵臓がん撲滅に向けたパンキャンの政策提言活動を支援してくださる方:こちらから「ナショナルアドボカシーデー活動のお手伝い」を選択し登録してください
下記は、参考までに米国PanCANのNAD活動の実例の紹介です。
米国NADを支援した人々が「PanCAN早期発見イニシアチブ」を実現
著者:ジェニファー・ケネディ
2021年4月21日
■膵臓がんの早期発見研究を可能にしたNADサポーター
編集注:PanCANの「早期発見イニシアチブ」研究プロジェクトの発表に敬意を表して、イニシアチブがどのように実現したか、そしてそれを可能にした人々を紹介するストーリーを共有します。本日は、イニシアチブの立ち上げにおいて支援者と米国連邦政府が果たした役割に焦点を当てて説明します。
PanCANの「早期発見イニシアチブ」は、新しく糖尿病と診断された特定の人々の画像診断を使い、膵臓がんを早期に発見できるかどうかを確認するために設計された革新的な臨床試験です。
皆さんは、膵臓がん研究を優先するよう米国連邦議会に促すために声を上げた支援者・サポーターがこの研究への道を開いたことをご存知ですか?
■膵臓がん生存率向上に向けた研究の道を開いた法律
2013年1月、「難治性がん研究法」が成立しました。これは、膵臓がんの研究に米国連邦政府の注意を向けた最初の実質的な法律でした。
「この大きな勝利は、熱心で献身的なPanCANのサポーターとボランティアによる5年間の努力の結果でした。彼らは、76,000通のメールを送信し、14,000回の電話をかけ、1,500回の会議に参加して、これが彼らにとって重要であることを連邦議会に知らせました」とPanCANのアドボカシー担当アソシエイトディレクターであるメーガンスレータ(MeaghanSlater)氏は述べています。「その法律が通過して以来、重要な膵臓がん研究の進歩につながりました。」
難治性がん研究法成立の結果として、米国国立がん研究所(NCI)はワーキンググループを結集し、膵臓腺がん(最も一般的なタイプの膵臓がん)および生存率の低い他のがんの科学的枠組み(Scientific Framework)を作成しました。
膵臓がんの枠組みは、研究が必要な4つの重要な分野の概要を示しています。これらの分野の1つは「早期発見」であり、もう1つは「膵臓腺癌と糖尿病の関係」を理解することでした。
研究によると、50歳以降に糖尿病と診断された少数の人々では、糖尿病は膵臓腫瘍によって引き起こされたことが示唆されています。この集団を研究することは、膵臓がん研究コミュニティが膵臓がんの家族歴のない人々の病気を早期に検出するためのより良い検査方法を見つけるのに役立つかもしれません。
NCIが科学的枠組みで詳述された分野で研究を開始したとき、開発された別のイニシアチブの1つは、膵臓癌の早期発見のための新しい分子およびイメージングバイオマーカーに焦点を当てた「膵臓癌発見コンソーシアム(PCDC)」でした。もう一つのイニシアチブは、
「新規発症糖尿病(NOD)研究」でした。
■膵臓がんを早期に発見するために新たに発症した糖尿病患者を研究する
NOD研究は、米国国立衛生研究所(NIH)の支援を受け、PanCAN、米国糖尿病学会、および全国の複数の医療機関が関与する取り組みであり、糖尿病と診断され、他の基準を満たす参加者から血液サンプルと患者情報を収集しています。 これは、研究者が高血糖と膵臓がんの関係をよりよく理解するのに役立ちます。目標は、スクリーニングツールに変換できるこの患者集団のバイオマーカーを見つけることです。
PanCANの「早期発見イニシアチブ」は、糖尿病診断時に参加者のグループから血液サンプルを収集し、画像検査を追加します。これにより、このプロセスがこのグループの早い段階で膵臓がんを見つける効果的な方法であるかどうかを確認できます。また、血液サンプルは、NIHのNOD研究を通じて収集されたサンプルと一緒にプールされます。
■これらの研究は、膵臓がんの診断方法の未来を変えるでしょう
PanCANは、相互に補完する両方の研究でNCIと引き続き協力し、利用可能なすべてのリソースを使用して、この病気の早期発見を推進します。
「私たちは、NOD研究と早期発見イニシアチブに関与したNCIや他の人々とのパートナーシップを大切にしています」とPanCANの最高科学責任者であるリン・マトリシアン博士(PhD、MBA)は述べています。 「これらの大規模な共同研究は、この複雑な病気に対して進歩を遂げるために重要です。」
これはすべて、膵臓がんの研究が優先されるべきであると米国連邦議会に話し、告げた何千ものサポーターの声によって可能になりました。
そして、あなたの貢献はそれだけではありません。あなたのようなサポーターのおかげで、連邦議会は国防総省で専用の膵臓癌研究プログラムを立ち上げ、今年そのプログラムに1,500万ドル(1億6500万円)の予算をつけました。あなたの努力はまた、NCIでの膵臓がん研究資金の大幅な増加にも貢献しています。
以上
■わたしたちにできること
あなたは国会議員に膵臓がんの研究予算を増やして、膵臓がんを治るがんにするための行動を起こすことができます。下記より、(1)膵臓がんの承認薬が使えないパネル検査のアクセルラグの解消、さらに、(2)日本人に多くて米国人には少ない膵臓がんの研究費増額、そして、日本の膵臓がん治療の現状に満足していない、「あなたの声」を投稿し、国会議員に膵臓がんの患者、家族の現状を訴えましょう。
■膵臓がん患者・家族の声を投稿する(応援メッセージ)
☞ 患者・家族の声を投稿する
■膵臓がんの研究予算増額・ゲノム医療のアクセスラグ問題解消を訴える署名活動
☞ わたしたちにできること
ここまで。
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KRASタンパク質構造のコンピューターレンダリング 国立がん研究所(NCI)
【期待されるサイエンス】進行膵臓がんの新しいワクチン療法
2021年3月10日
メッセンジャーRNA(mRNA)を使用した新しいワクチンは、最も一般的な膵臓がんの突然変異をより治療しやすくすることができますか? それは免疫療法と組み合わせるとよりよく機能しますか?
膵臓がん患者の約95%にKRAS(けーらす)変異があります。研究者らは、大腸がん、非小細胞肺がん、膵臓がんやその他の固形腫瘍にみられるKRAS変異を標的とする新しいワクチンをテストしています。それはワクチンのみの群と、ワクチンと免疫療法の組み合わせた群とを比較する試験です。
y
がんゲノム医療に関しては、2019年6月よりがん遺伝子パネル検査が保険収載されたことにより、患者さん一人ひとりのがんの特徴にあわせた最適な治療法の選択ができる可能性が出てきました。
奏功する治療薬が少ないすい臓がんですが、6年前にゲノム医療の時代に突入したアメリカでは、早い段階で『がん遺伝子検査』を受け、他のがんですでに使われている分子標的薬と同じ遺伝子変異が見つかれば、治療法の選択肢が広がることがわかりました。さらに遺伝子変異にマッチした治療を受けることができれば、患者の予後が大きく改善されることがわかり、そのKYT試験結果がGI-ASCOにて発表され、すい臓がんの医療関係者並びに患者のゲノム医療への関心が高まりました。
医療関係者もゲノム医療の指定を受けている一部の施設を除いては、ゲノム医療に詳しいわけではないため、すい臓がん患者さんとご家族がゲノム医療について、きちんと学んでおくことがご自分の治療の選択肢を増やす上では、とても重要です。
『最適な治療につながるために―ガイドラインYoutube動画をご覧ください
ー 専門医が解説する「膵癌診療ガイドライン Web講演会」』
■Youtube動画 *下記URLをクリックでご覧いただけます
https://youtu.be/jEpY7S7mDAM
3年ぶりに改訂された「膵癌診療ガイドライン」。これは、日本膵臓学会が作成する、わが国の医療者向けに作成された、がん診療に関するガイドライン(指導指針)をまとめたものです。
医師向けのため、膵臓(すいぞう)がんの患者さんやご家族には少し難しいと言われていました。
今回、日本膵臓学会の膵癌診療ガイドライン改訂委員会(日本膵臓学会)の各部門のチーフ長の先生方が、患者さん、ご家族にこのガイドラインを知って、理解していただき、ご自身のよりよい治療につなげていただくために、現在の最新の膵臓がん治療の方針をご講演されました。
Youtube動画は、9月12日に開催された 「『患者・市民・医療者をつなぐ膵癌診療ガイドライン2019』を読み解く」の講演内容の完結版です。この解説により、日進月歩する膵臓がん治療の動向を理解し、今どのような治療法を学会や専門医が選択し、治療を行っているかを知ることができ、また「ご自身の場合はどのような治療が考えられるか」等の基礎知識を得ることができります。これからの治療のためにぜひご視聴ください。
2019年7月3日
2012年から、日本の膵臓(すいぞう)がん領域において顕著な研究をされた研究者に贈るパンキャン賞の2019年の受賞者が決定いたしました。がんの中でも特殊な形態である膵臓がんは、長く難治性のがんであり続けていますが、こうした研究や研究者・医療者の努力により、現在大きな前進をしています。受賞研究の発表 および 表彰式は、第50回日本膵臓学会大会(2019年7月12日)にて行われる予定です。今年は、米国パンキャン本部より、ChiefScienceOfficerであるLynn M Matrisiane先生が参加されての式典となります。
前列左から:日本希少がん患者会ネットワーク 眞島喜幸、国立がん研究センター 中釜斉
後列左から:日本希少がん患者会ネットワーク 馬上祐子、西舘澄人、大西啓之
国立がん研究センター中央病院 西田俊朗、藤原康弘、米盛勧
2018年8月23日付で、一般社団法人 日本希少がん患者会ネットワーク(Rare Cancers Japan: RCJ)は国立研究開発法人国立がん研究センターと、希少がんの新規治療開発およびゲノム医療を推進する「MASTER KEYプロジェクト」における連携協定を締結いたしました。(参考:締結調印当日記事) これよりRCJはMASTER KEY プロジェクトに参画し、希少がんのゲノム研究を支援し、創薬につなげ、国内のm希少がんの患者さんに新たな薬を届ける役割を担うことができるようになります。