海外ニュース:進行性膵臓がんにおける新しい免疫療法の組み合わせ
進行性膵臓がんにおける新しい免疫療法の組み合わせ(KEYNOTE A60試験)
2022 年 12 月 21 日
モノクローナル抗体と新しい免疫療法薬の組み合わせは、膵臓がんのような「コールド」な腫瘍でより強力な免疫応答を誘発できるか?
腫瘍は単一の免疫療法剤に耐性を持つ傾向があるため、免疫療法による膵臓がんの治療は非常に困難です。研究者たちは、新しい T 細胞治療薬を追加することで、膵臓がんを含む固形腫瘍が免疫療法に対してより反応しやすくなることを期待しています。
■免疫療法の組み合わせ
この臨床試験では、NT-I7 (エフィネプタキン アルファ) と PD-1 チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブ(KEYTRUDA)併用の有効性を研究しています。ペムブロリズマブ(KEYTRUDA)は、チェックポイント阻害剤と呼ばれるクラスの一部であるモノクローナル抗体です。これらの薬は、T 細胞の免疫機能を回復させるのに役立つため、体はがん細胞を異物と認識して殺します。
NT-I7 は、タンパク質インターロイキン 7 (IL-7) の改変版であり、有効性が持続します。 IL-7 は、T 細胞の発達に関与する基本的なサイトカインであり、慢性抗原 (がんなど) または外来抗原 (感染症など) に対する免疫応答を維持するのに役立ちます。
この薬は、トリプルネガティブ乳がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、卵巣がん、マイクロサテライト安定大腸がんなど、治療が困難な多くのがんの腫瘍微小環境における T 細胞浸潤を増加させることができるかどうかを確認するために試験されています。