【期待されるサイエンス】膵臓がん治療のために、より多くの標的を見つける研究
【期待されるサイエンス】膵臓がん治療のために、より多くの標的を見つける研究
~DANからRNAに注目する時代へ~
著者:ノエル・ロコンテ博士
2021年1月13日
ゲノム医療の延命治療をより多くの人々にもたらすことを願って、新しい標的を見つけることは膵臓がん研究の重要な焦点です。同時に特定の遺伝子変化をもつ膵臓がん患者のために新しい分子標的治療薬を開発することも同様に重要です。いま注目を集めている遺伝子変異の1つはNRG1融合遺伝子と呼ばれます。 NRG1融合遺伝子はまれですが、研究によると、膵臓がんを含む一部の固形腫瘍に存在しており、潜在的にアクショナブルな発癌ドライバーであることが示されています。
ウィスコンシン大学のカルボーネがんセンターの消化器腫瘍学者のノエル・ロコンテ医学博士は、膵臓がん患者の約6パーセントがNRG1融合遺伝子を持っていると述べています。 「私たちは常に膵臓がんの新しい標的を探しています。NRG1融合遺伝子変異陽性の患者は比較的小さな割合にすぎないかもしれませんが、NRG1融合遺伝子変異を阻害する治療薬は潜在的に患者の予後を大きく改善する可能性があります。」