Jose Baselga, MD, PhD, executive vice president, Oncology R&D, AstraZeneca
オラパリブは日本の膵臓がん適応承認に重要な希少疾病指定を受ける
2020年3月20日
著者 ジェイソンM.ブロデリック
オラパリブは、生殖細胞変異を有する治癒的に切除不能な膵臓がんの維持療法として、日本で希少疾病用医薬品の指定を受けました。
PARP阻害剤の共同開発者であるアストラゼネカとメルク(MSD)によると、オラパリブ(商品名リンパルザ)は、生殖細胞系BRCA変異の治癒的に切除不能な膵臓がんの維持療法として日本で希少疾病用医薬品の指定を受けました。
この適応症に対する日本でのオラパリブの開発とレビューを促進する指定は、この設定でのプラセボと比較したオラパリブの無増悪生存期間(PFS)の利点を示した第III相POLO試験のデータに基づいています。 PARP阻害剤を使用したPFSの中央値は7.4か月でしたが、プラセボを使用した場合は3.8か月でした(HR、0.53; 95%CI、0.35-0.81;P= .0035)。さらに、2年後、患者の22.1%には疾患の進行がみられなかったのに対し、プラセボを投与された患者で進行がなかったのは9.6%でした。
「日本は世界で5番目に膵臓がんの発生率が高いが、患者にとり重要な治療の進歩は過去数十年にわたり限られていました。この指定は、バイオマーカーで選択された進行膵臓がん患者に分子標的薬を提供する上で最初の重要な前進です」と、アストラゼネカのR&D研究開発部門腫瘍学担当エグゼクティブバイスプレジデントであるホセ・バーゼルガ医学博士はプレスリリースで述べています。
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