
NAPOLI-3試験は転移性膵臓がんの主要評価項目を達成
~ NALIRIFOXとゲムシタビン+アブラキサン併用療法の第Ⅲ比較試験 ~
(NALIRIFOX=ナノリポソーム型イリノテカン製剤(nal-IRI)+5FU+ロイコボリン+オキサリプラチン)
2022 年 12 月 16 日
タニオス・ベカイ-サーブ博士
膵臓がんと同じくらい攻撃的な疾患では、その広がりを制御し、長期生存率を高めるための新しいレジメンを見つけることが、進行中の研究の主要な焦点です。
2020 年半ば、NALIRIFOX と呼ばれる新しいレジメンの第 I/II 相試験の結果が、消化器がんに関する ESMO 世界会議で最新のアブストラクトに発表されました。このデータは、勝利を切実に必要としている膵臓がんに有望なニュースをもたらしました。
この試験を進めたのは、メイヨー クリニック総合がんセンター (ミネソタ州ロチェスター) の消化器がんプログラムのリーダーであり、アリゾナ州フェニックスのメイヨー クリニック病院のコンサルタントでもある医師科学者のタニオス ベカイ-サーブ医学博士を含む研究者達です。
その研究では、切除不能な局所進行性または転移性膵臓がん患者に対する第一選択治療として、リポソームイリノテカン (nal-IRI: ONIVYDE) にフルオロウラシル (5-FU)、ロイコボリン、およびオキサリプラチンを合わせたNALIRIFOX と呼ばれる治療法がテストされました。そのNALIRIFOX 療法は有望な結果を示し、NAPOLI-3 と呼ばれる第Ⅲ相試験につながりました。最近発表されたNAPOLI-3試験の暫定的な結果は、この治療法がさらに有望であることを示していました。
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