膵臓がん National Advocacy Day
膵臓がんの5年生存率が12%に上昇
~ 2年連続で向上し12%になる ~
2023 年 1 月 12 日
著者 エリン・ポスト
本日発表された American Cancer Society の Cancer Facts & Figures 2023 は、膵臓がんの 5 年生存率が現在 12% であり、昨年から 1 パーセンテージ ポイント増加したことを報告しました。
生存率が 2 年連続で上昇したのは 2017 年以来初めてであり、この困難な病気との闘いが継続的に進歩していることを示す有望な上昇傾向です。また、これは命が救われたことも表しています。1 パーセント ポイントの増加は、膵臓がんと診断されてから 5 年後に人生の瞬間を楽しむことができる人が(米国において) 641 人増えることを意味します。
編集注:2019年の統計では日本の膵臓がん罹患者数は43,865人でしたので、5年後に人生を楽しむことができる人が日本では439人増えることを意味します。
国内ニュース:大鵬薬品工業株式会社発表「アブラキサン供給制限解除」のお知らせ
昨年8月に米国フィニックス工場にて発生した問題から、10ヶ月の長きにわたり、アブラキサンが国内で供給制限され、膵臓がん患者の治療に支障をもたらしました。さらに10月に入ると米国でもアブラキサンの供給制限が始まり、米国パンキャン本部とも連絡をとり、ブリストルマイヤーズスクイブ本社との情報交換を進め、フィニックス工場の早期の再稼働をお願いしてきました。当初の予想よりは大分遅れての再稼働となりましたが、今回の報告により国内でのアブラキサン供給制限は解除されることになりました。
【パンキャンTV】膵臓がん早期発見セミナーシリーズ2022キックオフセミナー「尾道方式を知る」
「膵臓がん早期発見セミナーシリーズ」として、今年、国内の5つでの地域でのプロジェクト・研究などをご紹介いたします。 キックオフセミナーとして、日本の膵臓がんの早期発見を牽引し、多くの地域のモデルとなっている 広島県の「尾道方式」を取り上げます。ぜひご視聴ください。この下の左側にあるサムネイルをクリックするとビデオ講座が始まります。
『【祝】陽子線治療・重粒子線治療、切除不能の膵臓がん、肝内胆管がんに保険適用へ』
日経新聞の記事から。18日、厚労省は、粒子線治療(陽子線と重粒子線)について、今年4月から、肝細胞がん、肝内胆管がん、膵臓(すいぞう)がん、大腸がん術後局所再発、子宮頸部腺がん(いづれも切除不能に限る)の5疾患に対して保険適用となることを決定しました (子宮頸部腺がんは重粒子線治療のみ)。膵臓がん治療に大きな前進が期待できます。詳細は以下の記事をご参照ください。記事のシェアなどで、告知にご協力頂けますと幸いです。お知らせくださった兵庫県粒子線医療センター 院長の沖本 智昭先生、ありがとうございました。
政策提言:6月10日 山本厚労副大臣へ「すい臓がん生存率向上のための施策への要望書」を提出しました
パンキャン米国本部では、膵臓(すいぞう)がんの予後改善につながる早期発見のプロジェクト(Early Detection Initiative:EDI)が開始され、また、日本でも早期発見のプロジェクトがスタートしつつあります。一方、日本では膵臓がんへの研究費が不足しており、改善が最も急がれている膵臓がんの研究及び、早期発見ツールの開発等が進んでいない状況があります。6月10日、山本博司 (やまもと ひろし) 厚生労働副大臣に面談し、膵臓がんの生存率向上のための施策について要望書を提出させていただきました。ご多用の中、お時間をいただきました山本副大臣、及び関係者の皆様ありがとうございました。出席は、パンキャンジャパン 眞島理事長、小崎理事、松本眞由美さん、田辺睦子さん、赤間純子さん、白岩剛さん、中川圭さんです。膵臓がんの環境がよりよく改善するために、多くの方にご協力をお願い申し上げます。
KRASタンパク質構造のコンピューターレンダリング 国立がん研究所(NCI)
【期待されるサイエンス】進行膵臓がんの新しいワクチン療法
2021年3月10日
メッセンジャーRNA(mRNA)を使用した新しいワクチンは、最も一般的な膵臓がんの突然変異をより治療しやすくすることができますか? それは免疫療法と組み合わせるとよりよく機能しますか?
膵臓がん患者の約95%にKRAS(けーらす)変異があります。研究者らは、大腸がん、非小細胞肺がん、膵臓がんやその他の固形腫瘍にみられるKRAS変異を標的とする新しいワクチンをテストしています。それはワクチンのみの群と、ワクチンと免疫療法の組み合わせた群とを比較する試験です。