
海外ニュース:アメリカでもアブラキサンの出荷調整始まる
大鵬薬品工業から第5報 来年1月下旬まで供給持続、海外製造所の追加承認取得
2021年11月11日
アブラキサンがアメリカFDAのDrug Shortage List(※)に10月4日付で掲載され、ブリストルマイヤースクイブ社より、下記のニュースレターが米国の医療関係者に発信されていたことがパンキャン本部の調べで判明した。日本市場におけるアブラキサンの供給は大鵬薬品工業株式会社が行っており、パンキャンジャパンからは9月25日付で大鵬薬品工業株式会社宛に患者向けの情報発出を含む下記3点のアクションをお願いする要望書を提出している。
1) 安定供給の早急な復活を内容とする緊急ステートメントを患者向けに発出すること。
2) 今般の「アブラキサン点滴静注用 100 ㎎」の供給停止の原因となった米国アリゾ ナ州フェニックス工場とは別のイリノイ州メルローズパーク工場で製造される「アブ ラキサン点滴静注用 100 ㎎」を日本市場向けに提供するよう米ブリストル・マイヤー ズ スクイブ(アブラキシスサイエンス社)に働きかけ、緊急輸入すること。
3) フィニックス工場にて同様な問題が発生しても、2度と供給停止が起こらないようリスクマネジメントの対策をたて患者向けに発出すること。
大鵬薬品は、アブラキサンの供給停止に関するプレスリリースを医療関係者向けに3回、患者向けに2回発信しているが、フィニックス工場の再稼働の見通しについては一切言及していない。10月12日付で第4報、11月11日付けで第5報がリリースされ、アメリカにおける在庫調整の結果、国内におけるアブラキサンの供給は来年1月下旬まで継続できる見通しとの報告がなされた。
大鵬薬品からの第5報:
・厚生労働省より薬事手続きを迅速に進めるなどのご協力を得て、新たな海外製造所の追加承認が得られましたこと。
・海外在庫調整および出荷調整の継続により欠品が12月中旬から、更に来年1月下旬頃までの延長に目処がつきましたこと。
新たな海外製造所の追加により、その製造所で既に製造された海外在庫の輸入が可能となりましたが、今後の新規に製造される製品の輸入につきましては調整中であり、まだ安定供給には至っておりませんことお詫び申し上げます。また、前回の報告させて頂きました従来製造所の再稼働につきましても再開時期についての詳細がまだ分かっていない
状況でございます。こちらも詳細な情報を得次第、ご報告させて頂きます。
第5報の詳細については、大鵬薬品工業のHPを参照されたい。https://www.taiho.co.jp/
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